エアコン内部に虫が侵入した!?対処法や予防策を解説
目次
現代では、エアコンは日常的に使用されることが多い家電製品です。エアコン付近から、虫の羽音やカサカサといった音がして、不安に思っている方もいらっしゃるのではないでしょうか。
一見、なぜエアコンの内部に虫が侵入するのかと疑問に感じるかもしれませんが、意外と虫が侵入し得る箇所は多いです。特に夏になるとエアコン内部の湿気やカビ、汚れの影響により、エアコンの中に虫がたかるのは珍しくありません。
そこで今回は、エアコン内部に虫が侵入してきたときの対処法や侵入されやすい場所、虫が侵入する原因、主な虫の種類などを詳しく解説します。
エアコン内部に虫が侵入した際の対処法
エアコン内部に虫が侵入した際の対処法として、主に3つ挙げられます。
- くん煙剤(バルサンなど)をたく
- 毒餌剤を置く
- 殺虫スプレーを使用する
エアコン内に虫が入ってしまうと漏電の可能性もあるため、早急に対応が必要です。
ここでは、すぐに行える対処法を詳しく紹介するので、ぜひ参考にしてください。
くん煙剤(バルサンなど)をたく
エアコン内部に虫が侵入した場合、くん煙剤を使用することで駆除できる可能性があります。くん煙剤にはさまざまな種類がありますが、一般的に有名なのは「バルサン」や「アースレッド」などです。
くん煙剤はエアコンだけでなく、部屋全体への虫の駆除効果が期待できます。しかし、家具に臭いがついてしまったり電化製品が壊れてしまったりする場合があるので、養生カバーなどで保護することが大切です。
また、近年では小さい子どもやペットがいる家庭でも使用できるくん煙剤が増えていますが、念のため使用後は十分な換気を行いましょう。
毒餌剤を置く
毒餌剤は、主にゴキブリなどの駆除に使用されます。エアコン周辺や内部にゴキブリが潜んでいる場合、毒餌剤を設置すると有効です。
代表的な毒餌剤の一つが「ブラックキャップ」です。ゴキブリが好む食べ物に殺虫成分を含ませた餌で、ゴキブリが毒餌剤を食べることで駆除できます。
毒餌剤はさまざまな種類があり、使用場所や環境に応じて適した製品を選ぶことが大切です。エアコン内部への設置は難しいため、周辺に設置すると良いでしょう。
殺虫スプレーを使用する
殺虫スプレーの使用も、エアコンに侵入した虫対策として有効です。エアコンを軽く叩き、出てきたところをスプレーすると駆除できます。エアコンを少し運転させて虫を外に出すのも良いでしょう。
ただし、殺虫スプレーはエアコン本体に対して使用しないでください。スプレーには可燃性ガスが含まれており、エアコン内部に直接かけてしまうと故障や火災の原因になってしまう可能性があります。
殺虫スプレーには「ガス成分なし」や「溶剤フリー」などの種類がありますが、エアコン内部を損傷してしまう場合があるので、このような殺虫スプレーもエアコンに直接使用してはいけません。
エアコン周辺で虫対策が必要な場所
エアコンは、空気を循環させるため壁を貫通する作りになっています。そのため、本体に限らずさまざまな部位で虫対策が必要です。
エアコンの周辺で虫対策が必要な場所は、主に以下の4箇所です。
- エアコンの吹き出し口
- ドレンホース
- 配管穴の隙間
- 壁の開口部(ホース貫通部分)
上記の場所は虫が侵入しやすいため、適切な対策を講じることが重要です。
エアコンの吹き出し口
エアコンの吹き出し口は稼働中常に開いた状態になっているため、虫が侵入しやすい場所と言えます。吹き出し口の隙間から虫が侵入し、内側に巣をつくってしまう場合もあります。
エアコン内部に住みつくとエアコン内に虫の死骸が残ってしまい、それが原因でカビが発生してしまう可能性もあります。
ドレンホース
ドレンホースも虫に侵入されることが多いため、虫対策が必要な場所です。
ドレンホースは、室内機から排出される水を屋外に排水するための配管です。水の出口付近は暗く湿った環境になりやすいため、ゴキブリやハエなどの虫が寄ってくることは少なくありません。
虫がドレンホースに巣をつくると排水口が詰まってしまい、水漏れや悪臭の原因になるため、早めの対策が必要です。
ドレンホースの虫対策を行う際は、定期的にドレンホースを掃除し、出口付近の環境を乾燥状態にして清潔に保つと良いでしょう。
開口部(配管穴)の隙間
エアコンが設置されている壁の開口部の隙間も、虫が侵入する主な経路の一つです。
エアコンの室外機と室内機を接続する配管は、壁の開口部を通して建物の内外を行き来しています。エアコン設置直後、開口部はしっかりと塞がられることが多いですが、開口部の加工が雑だったり劣化したりすると隙間が生まれ、その隙間から虫に侵入されるようになってしまいます。
また、雨水の侵入やホコリの流入による室内の空気汚染などの問題も起こりかねません。
開口部の隙間を発見したら少し多めのパテなどを塗り、隙間をなくすように埋め直すと良いでしょう。
エアコン内に虫が侵入する原因
そもそも、なぜエアコン内に虫が侵入するのでしょうか。原因を正しく理解することで、より適切な対策を講じることができます。
エアコン内に虫が侵入する主な原因は以下の3点です。
- 電気が通っている部分は冷房をつけていても暖かい
- 内部は暗く隠れやすい
- エアコン内のホコリやカビが虫のエサになる
エアコン内部の環境は虫にとって好適な条件が揃っているため、虫が侵入しやすくなっているのです。以下の項目で確認しておきましょう。
電気が通っている部分は冷房をつけていても暖かい
エアコン内部には、モーターなどがあります。稼働して電気が通っている箇所は冷房運転中でも暖かい温度になっており、虫が寄ってきやすい環境が整っています。
虫がエアコン内部に侵入すると不快な臭いが発生したり、フィルターが目詰まりを起こしたりする可能性があるので注意が必要です。
内部は暗く隠れやすい
エアコン内部は暗くて隙間がある部分が多いため、虫が隠れやすくなっています。特に吹き出し口より奥に入り込まれると、発見が難しくなるかもしれません。
虫がエアコン内に潜り込むと、羽音や異臭などのさまざまな違和感を感じる可能性があります。
エアコン内のホコリやカビが虫のエサになる
エアコンの内部は長年の使用でホコリがたまりやすく、結露による湿気からカビも発生しがちです。ホコリやカビは、虫にとって格好の栄養源となってしまいます。
一度でも虫がエアコン内に侵入してしまうと、エサがあることを認識してさらに増える可能性があります。虫の死骸や排泄物がたまれば、二次的な汚れの原因にもなりかねません。
エアコンのカビについては、以下のページでより詳しく解説しております。
『エアコンにカビが生える原因とは?身体への影響や対処法を解説』
エアコンに侵入する虫の種類
エアコン内に侵入する虫の代表的な種類は、以下の通りです。
- コバエ
- ゴキブリ
- チャタテムシ
- 蚊
上述した虫は暗く湿った環境を好む傾向にあります。エアコン内に虫が入り込むとゴミやフンなどで汚れが蓄積し、さらに虫が集まるという悪循環に陥ってしまう可能性があるので、できるだけ早く対処するのが重要です。
コバエ
コバエは体長5mm程度と小さく、エアコン内に侵入する代表的な虫の一種です。コバエが室内に飛び込んでくると、エアコンの吹き出し口付近に寄ってくることがあります。
コバエが一度エアコン内に入り込んでしまうと産卵が始まり、次第に個体数が増えていきます。コバエの幼虫は非常に小さいため、エアコン内部の隙間に侵入しやすく発見するのが困難です。
ゴキブリ
体長10~45mmと比較的大きいゴキブリも、エアコン内部に侵入しやすい虫として挙げられます。ゴキブリは湿気と暗がりを好むため、結露で湿った状態のエアコン内部は絶好の生息環境です。
ゴキブリがエアコン内に入り込むと、排出される空気とともに虫の死骸やフンが室内に飛散し、不快臭や健康被害の原因になります。
チャタテムシ
エアコンに侵入しやすい虫として、チャタテムシにも注意が必要です。チャタテムシは体長1mm程度と非常に小さい虫です。
エアコン内部にチャタテムシが侵入すると、ホコリやカビなどをエサに住みついてしまいます。その後、内部機器に卵を産みつけて徐々に数が増えていきます。
チャタテムシを放置すると、内部機器の損傷やチャタテムシの死骸によるアレルギー反応などのトラブルが起こる可能性があります。
蚊
蚊もエアコン内に侵入しやすい虫の一種です。蚊の体長は5mm程度で、エアコンの隙間から簡単に侵入されてしまいます。
一度エアコン内に侵入した蚊は、そこで発育・繁殖することもあるため、早期の対策が重要です。
また、ドレンホースから出た水がベランダなどにたまり、そこに卵を産みつけられて蚊が繁殖する場合もあります。
蚊は排気口や換気扇などのちょっとした隙間からでも室内に侵入してくるため、蚊が多くなる時期は注意が必要です。
エアコン内に虫が侵入しないための予防策
エアコン内への虫の侵入を防ぐために、対策を練りましょう。主に以下のようなものが挙げられます。
- 送風機能で乾燥させる
- 通気口のフィルター掃除をこまめにする
- エアコンクリーニングを定期的に依頼する
予防策を徹底し、虫が住みつきやすい環境を作らないことが大切です。以下の項目で確認していきましょう。
送風機能で乾燥させる
エアコン内部に虫を侵入させないためには、送風機能を活用して内部を乾燥させましょう。エアコン内部が湿気を帯びるとカビが繁殖し、虫がエサを求めて侵入しやすくなってしまいます。
送風機能を定期的に使用すると、エアコン内部を乾燥した状態に保てます。併せてフィルター掃除なども行えば、より効果的に虫の侵入を防げるでしょう。
フィルター掃除をこまめにする
エアコン内部に虫が侵入するのを防ぐ予防策として、フィルター掃除をこまめに行うことも大切です。
通気口のフィルターには、室内の空気中のホコリやチリなどが付着していきます。そのまま放置していると、虫の住処となったりエサになったりするため、定期的に掃除する必要があります。
フィルターを定期的に手入れすれば虫が室内に侵入することを防ぎ、エアコン内部への侵入を抑えることにつながるでしょう。
また、ホームセンターや薬局などで購入できるシールタイプのフィルターも貼りつけることで、さらに虫の侵入を防ぐことが可能です。
エアコンの掃除を自分でする方法について、以下のページで詳しく解説しております。
『自分で簡単にできるエアコン掃除とは?掃除手順や必要な道具を解説』
エアコンクリーニングを定期的に依頼する
エアコンのクリーニング業者へ定期的に掃除を依頼するのも一つの手です。エアコン内部に虫が侵入したりホコリやカビが発生したりすると、室内の空気の質が下がってしまいます。自分で掃除したいと思っても、完璧にきれいにするのは簡単ではありません。
エアコンクリーニングをプロの専門業者に依頼すれば、エアコン内部の頑固な汚れやカビ、虫の死骸などをきれいに除去してくれます。
また、エアコン内部の点検や除菌作業なども行ってくれる場合が多いため、虫が侵入しにくい環境を維持できるでしょう。
エアコンのクリーニング業者については、以下の記事でも詳しく解説しています。
『エアコンクリーニングは業者に依頼すべき?おすすめの選び方や値段相場など徹底解説』
役立つエアコンの虫除けグッズ
エアコンに虫を侵入させないために、役立つグッズが知りたいと考える方は多いでしょう。
さまざまな虫除けグッズが存在しますが、効果が期待できるものは以下の4つです。
- 電撃殺虫器
- 消音防虫弁
- 虫除け排気管カバー
- 虫除けドレンキャップ
虫除けグッズを上手に組み合わせることで、より効果的にエアコン内への虫の侵入を防ぐことが可能です。薬剤を使う機会も減るので、環境にも優しい対策ができます。
電撃殺虫器
電撃殺虫器は、夜の暗い時間帯にLEDライトなどの光で虫をおびき寄せ、高電圧で駆除する虫除けグッズです。電撃殺虫器をエアコンの近くに設置することで、虫がエアコンの中に侵入することを防止できます。
電撃による駆除なので殺虫剤を使用せず、比較的自由に設置できるのが特徴です。駆除された虫の死骸を受け止める受け皿もあるので、衛生的で掃除も手間がかかりません。
消音防虫弁
エアコン内部に虫が侵入するのを防ぐグッズとして、消音防虫弁も役立ちます。消音防虫弁はドレンホースの出口に取り付けるパーツであり、虫の侵入を防ぐことに加え、エアコン内から聞こえるポコポコ音を和らげる効果があります。
長さは10cm程度で比較的簡単に取り付けられるため、慣れていない方でも装着しやすいです。
虫除け通気口カバー
虫除けグッズの一つとして、通気口カバーもおすすめです。
通気口には、室内と外の空気を入れ替える役割があります。しかし、空気の通り道が多く、小さな隙間から室内に虫が侵入してしまうことは少なくありません。
通気口にカバーをつければ空気が通る隙間をより小さくでき、虫の侵入を防ぐことが可能です。
通気口カバーには、金属製やプラスチック製など、さまざまな種類が存在します。自宅の通気口にはどの種類が合うのかを一度調べてから、通気口カバーを選んでみてください。
虫除けドレンキャップ
エアコンの虫除けに役立つグッズとして、虫除けドレンキャップも有効です。
ドレンホースの出口に取り付けるだけで、虫の侵入を物理的に防ぐことができるアイテムです。シリコン製で柔らかいものや、ステンレス製で丈夫なものなど、さまざまな種類が販売されています。
虫除けドレンキャップを使えば、虫がエアコン内部に侵入するリスクを低減できます。水漏れの原因となる可能性があるため、定期的な掃除や新しいキャップへの交換など、必ずメンテナンスを行うようにしてください。
エアコンの虫対策は定期的な業者クリーニングがおすすめ
エアコンの虫対策としてさまざまな方法を紹介しましたが、最も有効な手段は定期的な業者によるクリーニングです。
エアコン内部は目視できない箇所が多く、自力での掃除で完全にきれいにするのは簡単ではありません。虫の巣やフンなどが残っていれば、再び虫が発生してしまう原因にもなるので、徹底した掃除が必要不可欠です。
エアコンのクリーニング業者であれば、専門的な技術や道具を活用して隅々まで清掃してくれます。分解作業や除菌作業なども請け負ってくれる場合も多いため、エアコンの掃除後は快適に過ごせるようになるでしょう。
プロの業者は費用がかかりますが、虫の発生を抑えるだけでなく、細かい掃除によってエアコンの寿命も延ばすことができます。
エアコンクリーニングを業者に依頼する際の選び方やメリットは、以下のページで詳しく解説しております。
『エアコンクリーニングは業者に依頼すべき?おすすめの選び方や値段相場など徹底解説』
まとめ
一見、エアコンの内部には虫が入らなさそうに感じるかもしれませんが、吹き出し口やドレンホース、配管穴の隙間などから侵入されることが多くあります。エアコン内部に虫が侵入してしまうと故障や異臭の原因となり、早急に対応することが重要です。
自分でエアコンの掃除などをして対処することもできますが、細かい部分までをきれいにするのは難しいかもしれません。徹底的にきれいにしたい場合はプロのクリーニング業者に依頼し、清掃してもらうとともに虫対策をしてもらうと良いでしょう。
エアコンクリーニングを業者に依頼するなら、弊社掃除の助っ人110番にお任せください。経験を積んだスタッフが誠実・真面目・安心をモットーにお客様の要望にお答えします。
本記事を参考に、エアコン内に虫が侵入できない環境を整え、快適な日々を送ってください。